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2011年7月30日土曜日

プロダクトマネージメント(2) -ユーザーエクスペリエンスデザインを理解する-


"Inspired日本語版 第4章 プロダクトマネジメント vs. デザイン "より


○優れたユーザーエクスペリエンスに必要な役割

インタラクションデザイン インタラクションデザイナーの役割は、対象となるユーザーを深く理解し、ユーザーにとって作業効率のいいタスクやナビゲーションやフローを考案することで ある。通常、インタラクションデザイナーは、製品要求をワイヤーフレームという設計図にマッピングし、これをビジュアルデザイナーに手渡す。

ビジュアルデザイン ビジュアルデザイナーの役割は、ワイヤーフレームに肉付けをして、実際のページやユーザーインタフェースの見た目と雰囲気 (正確なレイアウト、色、フォントなど) を創作することである。ここでもっと大事なのは、製品のビジュアルデザインというのは、ユーザーの感情に語りかけたりユーザーの感情を呼び起こしたりす る、ということだ (これは、普通考えられているよりもはるかに重要である)。

ラピッドプロトタイピング これは、プロダクトマネージャーやデザイナーのアイデアを反映したプロトタイプ (試作品) を作っては実際のユーザーでテストする、という作業を繰り返すことである。

ユーザビリティテスト 製品のユーザビリティ (使い勝手) の検証を担当する人は、もっぱらユーザーの調査と分析をやる。製品やそのプロトタイプによって、ユーザーのやりたいことが容易に達成できるのかどうかを判 定するのである。この仕事には、検証に参加してくれるユーザーとして適切な人々を集めること、検証作業を行うこと、検証結果を評価すること、そして代替案 を提示することも含まれる。


次の3つの理由から、インタラクションデザイナーの仕事は外注しない方がいい。
1. 複数のプロジェクトを進める中で、ユーザーや顧客について必要な理解をしっかりと作り上げるのは、時間がかかる。デザインを外注すると、ほとんどの場合、 外注先の業者にはそういう時間はない。もしそれができたとしても、次のリリースの時には、そのユーザーや顧客に関する知識は引き継がれずに失われてしま う。

2. インタラクションデザイナーは、プロジェクトの開始から製品発表までの間ずっと、いつでも動きが取れる態勢でいて、プロジェクトに深く関与する必要があ る。開発や検証の段階では細かい問題が何百も出てくるので、インタラクションデザイナーが常時待機していて、即座に適切な判断を下すことが重要だ。

3. 製品のユーザーエクスペリエンスは、会社にとって製品の核心部分以外の何物でもないので、外部に任せるわけにはいかない。何かを外注するとすれば、品質保証 (QA) あたりがいいだろう。


ビジュアルデザインについては、さまざまな要望に応じてくれる制作会社がたくさんあるので、外注も可能だ。特に、社内に有能なインタラクションデザイナーを抱えているのであれば、ビジュアルデザインは外注でよい。また、ユーザー調査やユーザビリティ検証も外注できる。プロトタイプのコードはすべて使い捨て。

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